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哲学院生の自主学習

哲学科って何するの?①ー大学で哲学を学ぶ意義

 

孟二加です。哲学院生です。

 

「大学で哲学やりたい」

「学部/学科迷ってる」

「哲学科って何を勉強するの」

「そもそも大学って何するの」

などなど、定番ですけど、高校生/浪人生/社会人の皆さんに一定の需要があるだろうと思ったので、書いてみようと思います。

夏ですしね。

ちなみに当方某私大です。センター試験終わった後で理系から文系に進路変更して、なのに院入るくらいにはズブズブ(に文系)です。参考までに。

(つまり、まだ進路固まってなくても意外といける。急転回した先がハマるという事例もある。)

 

長くなりそうなので2回に分けて、今回は「哲学科の大学生って何勉強してんだ」って具体的なあたりを書いていきます。

 

※元も子もないですけど、こんな適当なブログ見るくらい興味あるならオープンキャンパス参加したほうが良いです。絶対。

 

【そもそも大学生って何するの】

私は高校も単位制じゃなかったので、履修登録とか最初はむっずと思ったんですけど、慣れれば超簡単。食べ放題です。面白そうな授業を受ければ良いんです。

ただ栄養が偏るといけないし、食べすぎて気持ち悪くなったらいけないので、

「この品目から何品食べてね〜」

「こっちの品目からは何品食べてね〜」

「1年に食べれる上限はこれだけね〜」

「全部でこれだけ食べてね〜」

みたいな指定があります。

んで、その食べるやつを前もって事務に申告しておかないと食べたことにならないので注意、と。

もうこれだけ知ってれば問題なしです。

指定の中で好きなだけ勉強しましょう。

担当の先生さえ許してくれれば、事前に申告してなくても聴講したり、つまりつまみ食いもできます。

大学って、特に私大って高いお金払って通うので、図書室や学食など施設は使い倒しましょう。教授陣も使い倒しましょう。人生相談とかしましょう。

 

【哲学科って何するの】

最初に言っておくと、内容は教授の専門分野にめちゃくちゃ左右されます。(他学科、特に理系はわかりませんが。)

そもそも、その先生に学ぶために大学選ぶ人もいます。海外だと学校の名前よりも先生の名前、つまり誰に習ったのか、のほうが重視されるとも聞きました。

そのくらい、大学教授ともなるとジャンルの垣根が曖昧だってことです。1人1ジャンル的な。

中学高校で、「先生が嫌いでこの授業嫌いになった」みたいな苦い思い出ありますよね。あるいは、「先生のおかげでこの授業好きになった」みたいなことも。

あれが更に極端になります。

 

でも、基本的には本を読み、レポートを書きます。

本を買うか、先生が都度コピーしてくる文献を用いて講義に参加します。

 

学期初めに「この本を読みます!」と言われていれば、

その本を買って授業内では詳しく読んでいきます。

例えば西洋の哲学者の本なら、前提にキリスト教の知識があったり。

哲学の大問題への言及があると、前提に有名な論争があったり。

近年の哲学者は哲学研究者でもあるので、哲学史の詳細な知識が前提されていたり。

素人だとどうしても読みきれない文脈があるので、そういうのを教わりながら丁寧に読むことになると思います。

 

それ以外の授業なら、

先生の裁量で哲学者の概要とか、位置づけとか、関連する問題とか教わることになるかと思います。

これこそ先生によりけり。

 

次は学年毎に紹介していきます。

 

*1年生*

これは文系大学全般に共通だと思いますけど、「必修科目」で英語の基礎とか、第二外国語とか、レポートの書き方の講義とかとります。これらはできるだけ1年生の内にちゃんと取りましょう。2年生になってから1年生に混じって取ることになります。(見てるとそれはそれで楽しそうな子もいます)

「一般教養」という区分けで他学科の授業とか、関心があるのをひたすら履修します。面白そうで、時間割りの都合の良い授業を取りましょう。

「選択必修」とか「専門履修」とかいう名前で、哲学史とか哲学の基礎とか、倫理学とかとります。

専門科目でも広く浅く勉強する感じです。

 

*2年生*

1年生に引き続き「一般教養」を埋めながらですが、専門性が高くなってきます。

「選択必修」や「専門履修」で選べる授業が増えます。東洋思想とか、キリスト教とか、インド哲学とか、美学とか。「一般的に見ればマニアック」なジャンルが増えてきます。

英語、ドイツ語、フランス語、古代ラテン語古代ギリシャ語などの基礎講座や、それらを使って哲学者の文章を直接読む、「原典購読」みたいな名前の授業も取れるようになってきます。

 

*3年生*

卒業論文に向けて、自分のテーマを絞る一年になるよう勉強します。

指導してもらうならどの先生が良いかな〜と、ゼミをフラフラします。色んな先生の授業を渡り歩くように講義を取ります。

先生のほうも卒論指導でミスマッチが合ったらやりにくいので、自分の専門バキバキの授業をします。

 

私は逆に先生を決めていたので、むしろ卒論のテーマの方を先生の専門分野に合わせて固めました。人気の先生のゼミだと入れないこともあるのです。

3年生の内に、卒業できるだけの単位を全部取れるだけ取ります。4年生で卒論と就活に専念するためです。

 

*4年生*

卒業論文執筆の授業が週に1回あります。これだけです。卒論執筆しながら就活します。

(卒業に単位が足りない人はここで他の授業も受けて、何としてでも単位を取ります。)

指導内容や指導方法は、これまた教授に寄ります。

私のゼミではグループワークが主で、同級生たちと自分の書いたものを持ち寄って意見交換してました。先生に総括もらってまた来週。

当時はコロナが流行り始めた矢先だったので完全リモートでビデオ通話しながらやってました。でもこんなゼミは珍しいんじゃないかと思います。

友達は個人指導だったので、書いたものをメールで先生に提出して、添削を受けて、たまにリモートで面談して、というのを繰り返していたようです。

 

続く